日本質量分析学会 第129回関東談話会講演会

「新しい質量分析法の原理と応用と実演」


主催: 日本質量分析学会 関東談話会
 
 新しい質量分析法が開発され、その原理に基づいた装置が市販されると、今までは大変困難であったり大きな労力を必要とした研究が、飛躍的な進展を遂げることがあります。そのような視点から、第128回と第129回関東談話会講演会では、Quadrupole ion mobility spectrometry time-of-flight mass spectrometry (Q-IMS-TOF-MS) とOrbitrap mass spectrometry (Orbitrap MS) を取り上げております。第128回、第129回とも、①メーカーによる装置の原理と応用の紹介②ユーザーや使用経験者による講演③メーカーによる装置を用いた実演、で構成いたしました。
 前回に引き続き「新しい質量分析法の原理と応用と実演」として、今回はOrbitrap MSを取り上げます。①Orbitrap MSの原理、②不純物解析への応用、③材料分析への応用、④実演、で構成いたしました。装置を用いた実演がありますので、サーモフィッシャーサイエンティフィック㈱の全面的な協力を得ております。新しい質量分析法を研究に生かしていくために、皆様のご来聴とディスカッションをお願い申し上げます。また、実演終了後に懇親会を開催し、更なる情報交換とネットワーク作りを行います。
  日時: 2007年11月9日(金)15:00~18:00 (受付開始 14:45)
  会場: サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)  http://www.thermofisher.co.jp/05page/about/access.htm
〒221-0022 横浜市神奈川区守屋町3-9 C棟2F
  演者及び演題:
   
15:00-15:30 窪田雅之(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株))
演題:Orbitrap MS の原理と特長
15:30-16:00 小澤智行(日産化学工業株式会社)
演題:多変量解析および高分解能MSを活用した材料解析 高機能材料を測定した際のMSデータは複雑になることが多く、解析には非常に多くの手間と時間がかかります。多数の複雑なデータ群の中から、各データ群に特徴的なピークを抽出することができる多変量解析は、材料解析においても有効な手法であります。さらに、Orbitrap MSによる高分解能LC-MSnの測定と多変量解析を組み合わせた材料解析が、非常に有用であることを紹介いたします。
16:30-18:00 坂本茂(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株))
実演:装置の紹介とエリスロマイシン中の不純物解析
実際に装置を用いてキャリブレーションや分解能の設定法などを実演します。 エリスロマイシンをLC-Orbitrap MSにインジェクションし、MSとMS/MSを交互に連続して測定したデータを用い、以下の解析を実施します。 自動解析ソフトウェアを用いてLC-MSのデータから精密質量マスクロマトグラム描きます。マスクロマトグラムをもとに個々の成分のスペクトルを積算し、精密質量と同位体分布から組成式を導きます。
LC-MS/MSのデータからは、スペクトルを多変量解析し、主成分と相関のあるCIDスペクトルを選び出し解析いたします。 CIDスペクトルの解析は、主成分と不純物のスペクトルとの差を表示しながら半自動で行ないます。
18:00-19:00 懇親会
  講演と実演:
    参加費無料
  懇親会費:
    1,000円
  募集人員:
    30名
  参加登録:
    実演のグループ分けの都合上、予め参加登録をお願い申し上げます。
e-mail に (1)氏名、(2)所属、(3)日本質量分析学会会員・非会員の別、(4)連絡先 e-mail アドレス、(5)懇親会への参加の有無、更に(6)第129回関東談話会と明記の上、あてにご送信ください。登録確認の返信 e-mail 等はお送りしませんので、あとは直接会場までお越しください。
  関東談話会世話人代表:
    平山和雄(Science Education Co., Inc.)
  2007-2008年の関東談話会世話人(*代表):
    川上隆雄(東京医科大学)、佐藤貴弥(日本電子(株))、*平山和雄(Science Education Co., Inc.)、
本郷やよい(理化学研究所)、山田尚之(味の素(株))