第28回質量分析講習会

主 催 日本質量分析学会
 
開催日 2010年11月11日(木)~12日(金)
(今回は「質量分析法の基礎とLC/MS」2日間のコースのみとなります)
 
会 場 (財)微生物化学研究会 微生物化学研究所 別館会議室
東京都品川区上大崎3-14-23
五反田駅(JR山手線,
東急池上線,地下鉄浅草線)もしくは目黒駅(JR山手線,東急目黒線,地下鉄三田線,地下鉄南北線)より徒歩約10分
 
主な対象 質量分析装置ならびにLC/MSをこれから使い始める方,使い始めてまもない方,質量分析法とLC /MSの基礎を整理されたい方
 
受講料
(テキスト代金を含む)
質量分析学会正会員 30,000円
質量分析学会学生会員 3,000円
非会員(一般) 40,000円
非会員(学生) 20,000円
* 今回は2日間コースのみとなります.
* テキストだけの販売は行っておりません(上記は消費税等を含んだ金額となります).
 
申込方法 お申込み受付は終了しました。
*定員(50名)に達し次第,受付を終了します.
*賛助会員に対する特典はありませんので,対象の方は,質量分析学会非会員としてお申し込みください.
参加費支払い方法 申し込みされた方に順次,事務局から郵便振替用紙をお送りしますので,10月31日までにご入金ください.
領収書

日本質量分析学会発行の領収書を,当日受付にてお渡しいたします.
参加登録の際,『領収書の宛名』欄には,領収書への記載を希望される宛名をご入力ください.

キャンセルポリシー *申し込み後のキャンセルに関しましては,代金を返却できません.
払い込み前にご連絡いただいた場合でも,後日,代金を請求させていただきますので,ご了承ください.
*ご都合が悪くなられた場合,別の方が代理で参加されても構いません.(その場合は,事前に参加者の氏名とご所属をe-mail: までご連絡ください)
コース内容 講習前半では,MSとは何なのか?どのような装置があって,それに対してどのようなイオン化法があるのか?質量分析装置から出力されたスペクトルはどのように見て,読んで,解釈するのか?質量分析法で使用する正しい用語とは? について学ぶことができます.
講習の後半では,前半部分の復習もかねてMSはどういう場面でどのように使われているのかについて学び,実際の質量分析現場で最も幅広く用いられている方法であるLC/MSについて,原理,装置概論,様々な質量分析法の中での位置づけから,定性・定量分析の基礎,試料調製や前処理方法などについて,薬物動態やnanoLC/MSを活用したタンパク質解析などの応用分野における具体例を題材に学んでいただきます.質量分析装置あるいはLC/MSを初めて使われる方も含め,しばらく使用している方で基礎的事項について再度振り返って確認されたい方,さらに深く知識を整理されたい方などに,本コースの受講をお勧めします.
プログラム 第1日目 11月11日(木)
9:45~ 受付開始
10:00~ 開講にあたって(事務連絡ほか)
10:10~10:55 MSって何? まず知っておきたいこと
 高橋 利枝(東京大学)
【概要】講習全体のイントロダクションとして,質量分析装置はどんなものか? 分子の質量をはかるとはどういうことか? などについて概略をお話しします.実際の測定(定性,定量分析)の流れについてもお話しします.
11:00~12:40 装置(よく用いられる質量分析部を中心に)
 田村 淳(日本電子株式会社)
【概要】現在の質量分析装置には多種多様な質量分析部が採用されています.種々の質量分析部が必要な理由から説き起こし,特にLC-MSの分析部として広く使われている飛行時間型と四重極質量分析計を中心に,各種質量分析部の原理と特徴を解説します.
12:40~13:20 お昼休み
13:20~14:50 イオン化法
 絹見 朋也(産業技術総合研究所)
【概要】測定試料は化合物毎に異なった物理的,化学的性質を持ち,それぞれの性質に適したイオン化法が開発されています.よく用いられるイオン化法の各論について紹介し,各イオン化法の原理と特色を解説します.
15:00~16:30 スペクトルの見方
 窪田 雅之(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社)
【概要】マススペクトルから読み取れる情報を質量分析の正しい用語の使い方も含めて解説します.精密質量や同位体分布の解釈,窒素ルールなどを紹介するほか,分解能の定義や高分子における同位体分布の影響などについても解説します.
16:40~17:40 スペクトルの読み方(フラグメンテーションの基礎)
 絹見 朋也(産業技術総合研究所)
【概要】MS/MSを含むフラグメンテーションを理解するための基礎知識として,有機化学の視点からフラグメンテーションの理論とスペクトルの解釈について解説します.
17:50~18:50 情報交換会(自由討論・個別質疑応答時間)

第2日目 11月12日(金)
9:30~11:00 MSの応用(目的に応じた手法の選択)
 本山 晃(株式会社資生堂)
【概要】目的に合った適切な手法を選択するための知識を確実に習得していただくことを目的とし,1) 初日の講義内容の整理・復習・演習,2) 質量分析法の応用例の紹介,の2パート構成で解説します.
11:10~12:40 LC/MSの基礎
 大橋 徳子(田辺三菱製薬株式会社
【概要】創薬研究における活用事例を示しながらLC/MSの基礎について解説します.分離法とカラムの選択,高感度化に有効な移動相,構造解析に有用な誘導体化法,H-D交換法,構造解析ツールに関しても解説します.
12:40~13:20 お昼休み
13:20~15:00 LC/MSの応用-1(低分子化合物の定量:薬物動態研究等を例に)
 丹羽 誠(日本化薬株式会社)
【概要】血漿中薬物濃度測定を例とし,LC/MSによる低分子化合物の定量法の設定方法を解説します.イオンサプレッション/エンハンスメントなどのマトリックス効果を回避して正しい定量値を得るための前処理法と分離法についても解説します.
15:20~17:00 LC/MSの応用-2(nanoLC/MS を用いた微量タンパク質解析)
 川村 猛(東京大学)
【概要】nanoLC/MSを使用するにあたり,その特徴,タンパク質・ペプチド試料を測定する際の基本的な注意点,高感度化や安定した測定のためのノウハウを紹介します.また質量分析装置を用いた実際のタンパク質の同定・定量法などについて概説します.
17:00~17:30 まとめ
 
その他 *受講者には,講習会のテキストに加え,2009年8月発行の『マススペクトロメトリー関係用語集第3版』および初心者本『マススペクトロメトリーってなあに(新版)』をお配りします.
*会場の都合上,お昼休みの外出はできません.各自で食事を持ち込んでいただくか,ご希望の方にはお弁当を手配いたします.
*1日目の講義終了後,同じ会場で,自由討論/個別質疑応答時間を設けますので,講師とあるいは参加者相互の情報交換の場としてお役立てください.
お問い合わせ・
E-mail:
日本質量分析学会講習会企画委員会
中村健道(理化学研究所 物質構造解析チーム)
 
備考 第29回質量分析講習会(春季)は,2011年度第一四半期に東京地区で開催の予定です.会場・コース内容等については,2010年12月頃に質量分析学会Webサイトへ掲載予定です.
   
質量分析講習会に
ついて
質量分析講習会は質量分析技術の普及と発展に資することを目的とし,日本質量分析学会講習会企画委員会のボランティア活動により企画・運営されております.
   
【2009-10年度日本質量分析学会講習会企画委員会メンバー】
  笠間健嗣(東京医科歯科大学)
澤竜一((財)微生物化学研究会)
土屋耕一(日本化薬(株))
冨永有吏(第一三共(株))
中村健道((独)理化学研究所)*委員長
宮下正弘(京都大学)