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生有研シンポジウム
Understanding Biological Events in Cellular Spatial Resolution by Advanced Molecular Imaging Techniques

参加者募集

日程:
2014年3月19日 (水) 13時~
会場:
サントリー研究センター 大会議室
(大阪府三島郡島本町若山台1-1-1)
アクセス:
最寄駅 JR島本駅 徒歩10分
http://www.sunbor.or.jp
参加費:
無料(80名)、講演後簡単な懇親会を予定
参加申し込み:
メールにて
①お名前、②ご所属、③E-mailアドレス、④懇親会出席の有無
を2014年3月10までにお知らせください。
E-mail : sympo(a)sunbor.or.jp    (a)を@に書き換えて下さい。
開催概要 :
このシンポジウムでは、さまざまな対象の生体内の代謝物群を最先端手法により可視化し、生命現象を解明する試みを紹介します。MALDI-イメージングMS、ラマン分光顕微鏡、SIMS、マイクロアレイ‐質量分析などの最先端技術は、これまで我々が見ることの出来なかった生体内の代謝物動態を明らかにし、いずれも困難な生命現象解明のブレークスルーとなっています。学際分野におけるこれらの異分野融合は、新しい研究視座を我々に示唆していると思います。このシンポジウムが新たな生命現象解明の一助になればと思い企画いたしました。
プログラム:
13:00 – 13:40
Toshio Takahashi (SUNBOR)
Non-neuronal Acetylcholine as an Endogenous Regulator of Proliferation and Differentiation of Lgr5-Positive Stem Cells in Mice
13:40 – 14:30
Katsumasa Fujita (Osaka University)
Raman Microscopy for Analytical Imaging of Intracellular Molecules
14:30 – 15:30
Mary L. Kraft (University of Illinois)
High-resolution Imaging of Sphingolipids and Cholesterol in Cell Membranes by SIMS
15:30 – 15:40
break
15:40 – 16:40
Matthias Heinemann (University of Groningen)
Single-cell Metabolic Flux in Yeast
16:40 – 17:40
Makoto Suematsu (Keio University)
Anatomical Dissection of Metabolic Systems in Cancer by Quantitative Imaging MS
18:00 –
懇親会
講演内容参考:
  1. 腸幹細胞システムを制御する非神経性アセチルコリンの役割
    高橋俊雄(サントリー生命財団)
  2. 顕微ラマン分光による生細胞の生命現象(アポトーシス)をラベルフリーで見る
    藤田克昌准教授 (大阪大(工)) 
    MSイメージングでは、切片の作成が必要であり、破壊的分析手法と言える。一方、ラマン分光を利用したイメージングでは、生きた細胞の状態で、化合物の局在化、変化、を観測できる。これを利用して、アポトーシスが細胞においてどのように進行するのか?細胞死のメカニズムを生きた細胞のまま、直接可視化することを成功した研究を紹介する。
    Label-free raman observation of cytochrome c dynamics during apoptosis.
    Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2012) 109, 28-32.
    http://www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.1107524108
  3. 繊維芽細胞のスフィンゴ脂質ドメイン形成のメカニズム解明
    Prof. Mary L. Kraft (Univ. of Illinois)
    MSイメージングの空間分解能は、現在数十マイクロメートルが限界であるが、SIMSを利用するとナノメートルの世界を見ることができる。ここでは、SIMSによる生体分子が直接イオン化できず、分解してしまう弱点を、同位体ラベルを選択的に導入することで、標的分子をナノレベルでの分子イメージングが可能にした研究を紹介する。ナノレベルでのイメージングにより、細胞膜におけるスフィンゴ脂質のドメイン形成メカニズムが初めて明らかになった研究である。
    Direct chemical evidence for sphingolipid domains in the plasma menbranes of fibroblasts, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2013) E613-E622.
    http://www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.1216585110
  4. 酵母一細胞中の代謝フラックス解析:
    Prof. Matthias Heinemann (Univ. of Groningen)
    高感度のMALDI-イメージングMSにより、酵母の代謝物群を一細胞で検出することが可能になっている。これをマイクロアレイと組み合わせ、酵母の代謝フラックスを明らかにした。一細胞での代謝フラックスとバルクの代謝フラックスとを明らかにすることで、代謝経路の動きを見る。
    Mass spectrometry-based metabolomics of single yeast cells.
    Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2013)
    http://www.pnas.org/cgi/doi/10.1073/pnas.1209302110 Functioning of a metabolic flux sensor in E. Coli.
    Proc. Natl. Acad. Sci. USA (2013), 110, 1130-1135.
    http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3549114/
  5. イメージングMSを駆使した、ガン細胞における嫌気状態下の巧みなアミノ酸代謝変換解析
      末松誠教授(慶応大・医)
    生体内でアミノ酸代謝がどの様に動態しているか?すなわち今、何処に、どの種類のアミノ酸が、どのぐらい存在しているか?は明らかにできなかった。MALDI-イメージングMSを駆使し、極微量のアミノ酸分布を可視化することに成功した。この手法を用いて、アミノ酸代謝から見たガン細胞の巧みな生存戦略を明らかにする。
以上